乳がんとは
乳がんは、働き盛りの世代から高齢者世代まで、幅広い世代の女性がかかるがんです。罹患率は40代後半に1つめのピークを迎え、2つめのピークは60代となります。罹る方も亡くなる方も増えています。
しかし、早期発見・早期治療によって治るがんでもあります。
乳がんは乳房のなかの乳腺という組織に発生します。他のがんと異なり、乳房のしこり、えくぼやただれ、形の異常、分泌物といった自覚症状が現れることもあります。
どの世代の方も普段から乳房を意識する習慣「Breast Awareness(ブレスト・アウェアネス)」を身に付けましょう。
乳がん罹患数と死亡数のグラフ
国立がん研究センターがん情報サービス「がん統計」(全国がん登録)乳房(上皮内がんを含む)、2018年
国立がん研究センターがん情報サービス「がん統計」(厚生労働省人口動態統計)
国立がん研究センターがん情報サービス「がん統計」(全国がん罹患モニタリング集計(MCIJ))
国立がん研究センターがん情報サービス「がん統計」(全国がん登録)
上記を元に作成
乳房X線検査
石灰化のある小さな乳がんの発見に優れています。
乳房を圧迫して薄く広げてX線撮影を行います。
圧迫のため痛みを感じる方がいますが、被ばくを抑えるためにも必要です。また、X線を使うため妊娠中の方は受診できません。
40代の方は乳腺が豊富なため2方向撮影を、50代以降の方は1方向撮影が推奨されています。
被ばく線量は1枚の撮影で約0.3mSvです。乳房の状態により変化します。
乳房超音波検査
乳房の上から超音波をあてて検査します。
腫瘤を発見することに優れています。
また、マンモグラフィでは発見が困難な乳腺が多い方や40歳未満の若い世代におすすめです。被ばくがないため、妊娠中でも安心して受診できます。
マンモグラフィと同時に受けることで、より精度が向上します。
ブレスト・アウェアネス
自身の乳房に関心を持ち日頃から意識することで、乳がんの早期発見・治療につながる可能性が高まります。
普段から「触る」「見る」ことを習慣として、いつもと違う所がないかを確認しましょう。普段の状態を知ることで、異変に気付くことができます。もし、違和感があればすぐに医療機関を受診しましょう。医療機関の代わりに検診を受けないでください。検診は症状のない方が対象です。
- 自分の乳房の状態を知る
- 乳房の変化に気を付ける
- 変化に気づいたらすぐに医師に相談する
- 40歳になったら2年に1回乳がん検診を受ける